|
1986年Kolda地域の集発に際し,新高力価不活化ポリオワクチン(N−IPV)の有効性が解析された。N−IPVが1980年からこの地域で使用されている。抗体検査では2回投与者の抗体獲得率はいずれの型についても90〜100%である。フェイズU研究として10主要村,1市および1,841村(この地域の81%)で専門家による戸別調査を実施した。1986年4月〜1987年2月(ピークは8月)に89の後遺症例を確認(罹患率=16/10万人)。96%は5歳以下,63%が男。予防接種カードによって,接種歴別に87患者と,364の対照者を比較した。N−IPV1回接種者は患者18%,対照20%,2回接種者は患者6%,対象22%。麻痺阻止効果は0回接種に対し,1回接種では36%(95%信頼限界で0~67%)だが,2回接種では89%(62〜97%)と高い有効率を示し,抗体成績と一致した。12〜35ヵ月齢の210例について,1986年5月までの2回接種率は26〜28%だった。
ウイルス分離は確認されていないが,セネガルおよびガンビアの流行型はいつも1型である。低接種率が流行阻止失敗の原因だろう。
(CDC,MMWR,37,bP6,257,1988)
|