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HIV感染とAIDSのための動物モデルに関する会議が,1988年3月末WHO本部の主催で開催された。8ヵ国から28専門家が出席,3種のモデルについて討議された。
1) Simian immunodeficiency Virus(SIV)はHIVに類似した多種類のnon-humanレンチウイルスから成り,分子的,生物学的性質が同じで,サルにAIDS様疾患をおこすので,病因論的,ワクチン評価,治療研究に有用である。
2) non-primateレンチウイルスには種々の動物に持続感染する多種類があり,とくに牛とネコのレンチウイルスが有用で,利点は,世界に行きわたっているのでバイオハザード封じ込めを要しないことである。抗HIV薬のスクリーニングに有用である。
3) チンパンジーはHIVに感染し,ヒトと同じ免疫レスポンスをおこす。種々のワクチン接種でHIV特異Tcellや抗体を産生したが,中和抗体は検出されず,HIV接種に防御効果はなかった。より有効な抗原が検査中。
会議では,HIV感染に有望な動物モデルが多数あることが示された。
(WHO,WER,63,19,1988)
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