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AIDS患者にしばしば神経および精神性臨床症状がみとめられるために,HIV感染しているが,現在は健康な者が神経精神機能に支障をきたしているかどうか注目されている。
1988年3月,WHOは協議会を招集し,無症状HIV感染者について現在入手しうる科学的・医学的データを調査した。膨大な資料を通覧するために17ヵ国から各分野の48専門家が出席した。協議会の報告によれば,現段階では,抗体陰性者に比べ,無症状HIV−1抗体陽性者に臨床的に神経または神経精神的異常が有意に増加する事実はみられなかった。したがって,HIV抗体スクリーニングをこのような機能障害を検出する方策として正当化する理由はない。協議会では今後さらに得られる情報について検討が続けられる。会議の報告書はまもなく発表される。
(WHO,WER,63,16,1988)
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