HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.9 (1988/9[103])

<外国情報>
志賀菌,1988−米国


 1988年1〜8月までの間に17例の志賀菌による下痢症がCDCに報告された。すべての症例において,発病前にメキシコ,特にCancunに旅行していたことが明らかになった。13例が入院を必要とし,2例がhemolytic-uremic syndromeを併発した。6例の分離菌がクロラムフェニコール,テトラサイクリンに耐性で,そのうち2例の分離菌はトリメトプリム−スルファメトキサゾールおよびアンピシリンにも耐性を示した。米国では旅行者が予防的にトリメトプリム−スルファメトキサゾールやテトラサイクリンをしばしば服用することがあるが,志賀菌に対しては無効である可能性がある。CDCは,ひどい血便を示すメキシコ帰りの患者を診た場合は,志賀菌による可能性を考慮すべきであると述べている。

 (CDC,MMWR,37,No.31,1988)






前へ 次へ
copyright
IASR