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Salmonella enteritidis phage type 4による食中毒の報告が2つなされた。1事例は,1988年7月にトレーニングセンターへの仕出し屋の作った料理により,123人のうち51人が摂取後24〜72時間の間に胃腸炎の症状を起こした。調査した21人の患者および24人の調理者のうち,15人からS. enteritidis phage type 4が分離された。出された料理のうちムースから同じ菌が分離された。ムースを作る時,クリーム,ゼラチン,卵白を混合してから室温に3時間位放置しておいたため,卵白からのサルモネラが増殖したと推測された。もう1例は,1988年3月,ディナーパーティーに招かれた人々に発生した。出されたcassata ice creamからS. enteritidis phage type 4が2〜5×104/g検出された。cassataの中にどのような経路でサルモネラ菌が入ったのかは明らかでないが,フルーツやクリームを混合してから室温に数時間放置しておいた時に,卵に汚染していた菌が増殖したと考えられた。
(CDR,88/32,1988)
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