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Vol.9 (1988/11[105])

<外国情報>
デング熱/デング出血熱と血清疫学,1987−シンガポール


1987年,合計436例(前年354)が報告された。35(8%)が東南アジアからの輸入例。死亡2(7歳男,13歳女)はいずれもデング熱性ショック症候群を伴った。5〜24歳が発生頻度が高い。100ぺア血清中,87%が4倍以上の抗体上昇,57%が1:1,280以上を示した。6〜8月(50例)と10〜12月(58例)に集発があった。草のたち枯れ放置,屋根上の給水タンクなど蚊の発生場所がチェックされ,蚊対策,強力なサーベイランスと衛生教育でフォーカス排除に成功した。いずれも工事現場の蚊発生が主な原因で,今では工事現場は,月ごとに蚊駆除対策とその実施記録の提出が要求されている。

上記集発地区で流行後のHI抗体を調査した。1:10以上を感染歴あり,1:1,280以上を最近感染と考えると,測定した155の71%が1:10以上,8人が1:1,280以上(1982〜84年のnational surveyでは1:10以上が45.6%),しかし,20歳以下は高率に感受性(40%以上)があった。Aedesの家屋indexは流行時9.9,対策実施後0,その後1.7前後である。2を越えた時,thermal foggingを開始すべく監視がおこなわれている。

(Singapore,ENB,14,No.7,1988)






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