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福島県郡山市内のサーベイランス定点において,10月3日に採取した検体中の1例からインフルエンザB型ウイルスを分離したので報告する。
10月2日発病,発熱(39℃),咽頭発赤等の上気道炎を伴った10歳男児から咽頭拭い液を採取(10月3日)し,MDCK細胞および発育鶏卵によりB型インフルエンザウイルスを分離した。
分離株(B/福島/1/88)は予研より配布の標準抗体血清B/長崎/1/87およびB/ビクトリア/2/87血清に対しては1:16以下で,B/山形/97/88血清に対し1:512のHI価を示した。なお,同様の性状を示したB型は,今春の流行期後半(3月下旬)の分離株の中からも1株(B/福島/1067/88)確認しており,今後の動向が注目される。
福島県衛生公害研究所 本泉 健 馬庭良子 猪狩浩周
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