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1988年10月,障害児施設でソンネ赤痢菌による集団発生があった。菌陽性者は障害児9名,スタッフ3名の計12名で,ソンネ菌のコリシン型はすべて0であった。流行は,下痢をしているにもかかわらず施設に預けられていた一人の子供から広がったと思われる。障害児の場合,排便や食事などにかかわる衛生教育が困難なため,腸管感染症は広がりやすい。本流行対策として,早期の施設の閉鎖と,障害児の家庭およびスタッフに対する徹底した衛生教育がなされた。とくに排便の世話と食事の世話は明確に分けるべきであると指摘した。施設は10日後再開したが,菌陽性者に対しては3回の検便で陰性後再入所させた。
(CDR,89/17,1989)
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