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Vol.10 (1989/9[115])

<国内情報>
1989/90シーズン用インフルエンザB型ワクチン株について


 次のシーズンのためのインフルエンザワクチン製造株 (本月報10巻158頁既報) としては,A(H11)型およびA(H32)型は前年と同一株が用いられる(ただしA(H32)型は2株のうち1株,A/四川/2/87のみとされた)のに対し,B型では前年と異なる2株,B/山形/16/88(100C.C.A./ml相当量)と,B/長崎/3/87株と同一抗原型であるB/愛知/5/88(200C.C.A./ml相当量)が決定された。なお,B/山形/16/88は,1989/90シーズンのWHO推奨ワクチン株である。

 日本では1987/88シーズンにはB型とA(H32)型の混合流行がみられた。B型の流行株は,HAに対する抗原分析で3つの群に分類でき,その割合は,ワクチン株であったB/長崎/1/87類似株10%,B/愛知/5/88類似株67%,B/山形/16/88類似株23%であった。

 さらに,1988/89シーズンの主流行はA(H11)型であったが,一部でA(H32)の分離がみられた。また,3月以降にB型の局地的な発生例が報告され,B/愛知/5/88類似株とB/山形/16/88類似株がほぼ同程度に分離されている。



予研 ウイルスリケッチア部ウイルス3室








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