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Vol.10 (1989/11[117])

<外国情報>
ポリオ−世界の情勢


 ポリオ報告数は世界的に1982年以降減少している。米大陸は1990年までに撲滅する計画のゴールに近づきつつあり,30国は1984年以来0である。東地中海地域でも減少し,アフガニスタン,エジプト,パキスタンがその80%を占めている。ヨーロッパ地域ではソ連が75%,イスラエルでは1988年に1型流行があった。東南アジアではインドが90%(全世界の50%),西太平洋地域の多くは0に近づいているが,中国,フィリピン,ラオス,ベトナム,カンボジアでエンデミックである。

 1988年5月,第42回WHO会議は2000年までにポリオを撲滅する計画を承認した。ポリオ撲滅は天然痘撲滅と共に21世紀への適切な贈り物となろう。実行プランはワクチン接種率の上昇,出生児のワクチン投与(OPVzero),ワクチン力価の確認,サーベイランスの強化,検査室能力向上,研究の推進(投与率向上法,迅速診断法,改良ワクチン,混合ワクチンスケジュール等)。

(WHO,WER,64,36&37,1989)



Poliomyelitis in 1986, 1987, and 1988(報告が多いものを抜粋)





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