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Vol.11 (1990/3[121])

<外国情報>
インフルエンザ−世界の情勢


 ベルギー:12月半ばにピークに達した。近年のいずれよりも60%高い。中国:11月末から北京等各地で発生,多くは学童以下。5地域でA(H3N2)を分離。イスラエル:12月半ば以来全国的に散発例。分離株はA(H3N2)3とB型1。香港:11月に学童散発例からのB型分離以外は12月まで発生はない。ノルウェー:1月第2週に240/10万人に達した後減少中。A(H3N2)とBの診断がほぼ同数。ユーゴスラビア:地域的に増加中。A(H1N1),A(H3N2),Bの散発例が報告された。ソ連:サーベイランス参加60市の半分はピークをすぎたとみられる。モスクワでは流行中人口の10%が罹患,なお流行中。A(H3N2)が12市で,Bが3市で報告された。デンマーク:全国的にA(H3N2)とBの感染が確認されている。エジプト:11月半ばと1月半ばの散発例からA(H3N2)が分離。スペイン:A(H3N2)とBが広く増加中。米国:12月末〜1月初めに増加し,1月第2週に肺炎とインフルエンザ死亡の増加が報告された。1月に38州が広範な流行を,17州が地域流行を報告,分離ウイルスはほとんどがA(H3N2),少数がA(H1N1),1株がB。カナダ:1月下旬低下。本シーズン分離株のほとんどがA(H3N2)。チェコスロバキア:増加中だが旅行レベルに達しない。大部分学童以下で型はA(H3N2)。フランス:南部で11月末から上昇し,2月後半がピークでその後消退。北部のA(H3N2)は遅れて始まり,現在B型がA(H3N2)より増加中。西ドイツ:本シーズンはA(H3N2)が主流で,検査室診断例の4分の1は60歳以上であった。1月にB型が少数診断されている。ギリシャ:1月半ばに地域流行が始まり,A(H3N2)が分離された。イタリア:A(H3N2)が各地で流行。1月後半に青年層からB型が少数分離された。スウェーデン:1月後半A型が3学校で流行,うち2校では約半数が罹患,1流行でA(H3N2)を確認。他地域ではまだ散発的。スイス:全体として1月に増加したが,ピークは西部では1月後半とみられた。A(H3N2)が優勢だが,後半B型が増加している。

(WHO,WER,65,No.3〜7,1990)






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