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1989年6月,650床の地域総合病院で合計521例(スタッフ380,患者141)が発症,病棟は18日間閉鎖された。1キッチンから給食された病棟がすべて感染者を出し,もう一方のキッチンユニットは全く患者がなかった。平均潜伏期間は36(24〜48)時間,症状は嘔気97%,腹痛71%,下痢64%,嘔吐44%など。平均有症期間36時間(8時間〜7日)。2%に二相性経過がみられ,いったん回復後,1週以内に下痢と嘔吐があった。特定ユニットで突然発生したので,5日(月)のサンドイッチ調理者が感染源とみられ,潜伏期からウイルス性胃腸炎とされた。明らかに二次伝播があり,特に小児病棟で吐瀉物からのエアゾール伝播と施設内の汚染が問題と考えられた
(CDR,90/06,1990)
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