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カナダにおける淋病の報告数は1981年をピークに(56,336例)1988年の20,736例まで減少を続けている。一方,PPNGの報告数は1981年の58例から1988年の591例まで10倍に,また,淋病全例に対するPPNGの割合も1985年の0.5%が1988年には2.9%と5倍に増加した。PPNGの増加はオンタリオとケベックの両州で著しい。PPNGの輸入例の率は1985年以前は50%以上であったが,1987年は41%,1988年は21.6%と減少している。海外での罹患他の75%は東アジア,次いでカリブ,中央アメリカ,アメリカ合衆国である。患者の男女比は1985年は2.6:1,1988年は1.8:1である。1988年の分離株についてプラスミド等疫学マーカーの解析の結果,PPNGは79の型に分かれたが,半数以上はNR/IA−5(2.6,3.2,24.5Md)およびP−/IB−2(2.6,3.2Md)の2型で占められた。ちなみに前者は主としてケンタリオの,後者はオンタリオおよびケベックの集団発生から分離されたものである。
(WHO,WER,65,No.23,1990)
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