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1989〜90年の冬季,イリノイ,カンサス,ノースカロライナ,テキサスの各州にある養護施設でA群レンサ球菌の集団発生があった。患者総数は18名,うち10名(56%)が死亡した。主な症状は肺炎8名,皮膚感染7名等で,うち数名は毒素によるショック症状を示した。4集発のうち原因菌型がM−UT,T−11/12のもの2事例,M−1,T−1のもの,M−29,T−UTによるもの各1事例であった。4施設の全入所者(312)および職員(297)について保菌者検索が実施され,前者で4%,後者で1%にA群レンサ球菌が検出された。本菌の感染ルートはヒト間の接触によるため,3施設ではサーベイ後,全員に抗生剤の予防内服が,1施設では菌陽性者に投薬が実施された。その結果,これら施設での発見はみられない。
(CDC,MMWR,39,No.34,1990)
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