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1990年8月までに数州でセントルイス脳炎(SLE)ウイルスと東部馬脳炎(EEE)ウイルスが異常に早期に高レベルに検出され,流行の様相を呈しているので,主な5州(テキサス,フロリダ,マサチューセッツ,ニュージャージー,ニューヨーク)のアルボウイルスサーベイランス活動の要約と,ヒトおよびウマの発症例について速報が報告された。各地では蚊からのウイルス分離および定点の動物(ニワトリ,野鳥など)の血清抗体スクリーニングによって今季の活発なウイルスの動きをキャッチしている。現在までにヒトのSLEはテキサスで2死亡例,フロリダで5確認例と1推定例,EEEはマサチューセッツで1例,サウスカロライナで1死亡例,ノースカロライナで1推定例が報告されている。
(CDC,MMWR,39,No.35,1990)
フロリダ衛生局は8月に定点ニワトリのSLE抗体獲得率が増加したのでサーベイランスを強化した。9月7日以降にヒト12例が確定または推定され,フロリダの検査室確認SLE患者は合計18例となった。さらに52が疑似例として検査中である。汚染地域では媒介蚊除去対策を強化した。この患者発生数はこの州では1977年(110例)以降では最大規模である。普通SLEのピークは10月なので,患者はさらに増加するみこみである。
(CDC,MMWR,39,No.37,1990)
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