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Vol.12 (1991/1[131])

<外国情報>
マイコプラズマサーベイランス−英国


英国では,Mycoplasma pneumoniae感染の流行は4年ごとに見られる。1986年に始まった前回の流行は1987年頭初にピークとなり1988年には終息した。最近,検出数の報告が増えており1990年末から1991年にかけての流行期に入ったと思われる。1980〜1989年の患者発生に男女差はない。年齢分布では子供および若年者での発生が多く,1〜4歳で立ち上がり5〜9歳にピークとなり,45歳以上で減少傾向となる。臨床症状では下気道感染(LRTI)が75%に,発疹が4%に,髄膜炎,脳炎,ギランバレー症候群等を含む神経関連症状(CNS)が3%にみられた。1989年には報告様式を変更し,従来のLRTIから肺炎を分けて報告するようにした結果,肺炎は56%に見られた。M. pneumoniaeによる肺炎は地域流行を起こすので,早期の適切な治療が大切である。また,本菌による感染は気道感染だけでなく,皮膚あるいは神経系への感染もあるので注意すべきである。

(CDR,90/46,3,1990)






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