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Vol.12 (1991/2[132])

<外国情報>
S. Enteritidis,1990−米国


合衆国では1985〜1989年に244例のS. Enteritidis(S.E)による食中毒集団発生が報告された。患者数8,607中1,094名が入院し,44名が死亡した。原因食が判明した109事例中,89事例(82%)は鶏卵が関与していた。

1990年に.E汚染鶏卵による食中毒防止のためUSDA(US Department of Agriculture)およびFDAが対策にのりだした。本報告は1990年1〜10月にCDCに報告された.E食中毒45事例のうち,鶏卵関連3事例の概要である。イリノイでの事例:全米30州からシカゴの集会に参加した1,900名中435名(23%)が鶏卵を使ったプディングを喫食し食中毒に罹患,147名(34%)が入院した。245名からファージ型8の.Eが分離された。ケンタッキーでの事例:結婚パーティーに出席した65名中42名(65%)が罹患,4名が入院した。7名の便からファージ型8の.Eが分離された。原因食として卵黄を使ったソースが推定された。テネシーでの事例:2家族計6名が鶏卵を使った自家製プディングによる食中毒に罹患した。

上記の3事例とも鶏卵の購入先を追跡した結果,汚染源とみられる養鶏場が見つかった。これらの養鶏場で生産された新鮮卵については販売制限の措置がとられ,汚染鶏舎で産卵された卵については滅菌処置を行う等の対策がとられた。

(CDC,MMWR,39 No.50,909,1990)






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