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Vol.12 (1991/6[136])

<国内情報>
輸入感染性腸炎について 感染性腸炎研究会・1990年の調査成績


感染性腸炎研究会(会長 松原義雄)

市立札幌病院南ヶ丘分院 名古屋市立東市民病院 東京都立豊島病院 京都市立病院 東京都立駒込病院 大阪市立桃山病院 東京都立墨東病院 神戸市立中央病院 東京都立荏原病院 広島市立舟入病院 川崎市立川崎病院 北九州市立朝日ヶ丘病院 横浜市万治病院 福岡市立こども病院・感染症センター(国立予防衛生研究所)



表1:表のうち病原体分離数は953であり,患者数では混合感染例が89例あったために845例であった。分離菌数953の内訳は国内例410,輸入例530,不明13。混合感染例のうち不明1例は感染地不明と輸入例との混合である。

表2:赤痢については内訳も示した。なお,クレプシエラについては病原体とは考えられていないが,参考上,結果を示した。

表3:最下段の特定できず,とは国名がインド,ネパール,パキスタン以外で,複数にわたっているために特定できない,という意味である。患者数よりも検出病原体数が多いのは混合感染があるためである。

表4:都市立伝染病院に入院した感染性腸炎(腸チフス,パラチフスを含む)全症例から分離された全ての病原菌を示す。その1とその2に分けて示した。各菌属総株数に対する%とは,赤痢なら,S. dysenteriaeが赤痢全体,すなわち339株中の2.4%を占める,という意味である。また,外国由来株の右に示した%は外国由来株が検出総株数に占める比率を示したものである。

表5:CPはクロラムフェニコール,TCはテトラサイクリン,KMはカナマイシン,AB−PCはアミノベンジルペニシリン,NAはナリジクス酸。「総数」は薬剤耐性株/総数を示す。同様に「輸入株」は輸入株においての薬剤耐性株の比率を示す。

表6:混合感染例について,混合感染していた病原体の数と,その推定感染国との関係を示した。

表7:混合感染例の多かった推定輸入国名と検出された混合感染菌名を示した。赤・サは赤痢菌とサルモネラ菌の混合感染を示す。大は病原大腸菌を,Aeはエロモナス菌を,NAGはnon-O1 Vibrioを,腸ビは腸炎ビブリオを示す。



大阪市立桃山病院 阪上賀洋


表1.感染性腸炎入院患者の調査概況
表2.感染性腸炎からの検出病原体
表3.輸入例(512例)から検出された病原体と推定感染国
表4.都市立伝染病院に入院した感染性腸炎(腸チフス・パラチフスを含む)全症例から分離されたすべての病原菌(その1)
表4.都市立伝染病院に入院した感染性腸炎(腸チフス・パラチフスを含む)全症例から分離されたすべての病原菌(その2)
図1.輸入感染性腸炎症例の年齢区分
図2.輸入感染性腸炎症例の入院月
図3.感染性腸炎の症状
図4.感染性腸炎の経過
表5.輸入病原体の薬剤耐性頻度(CP,TC,KM,AB−PC,NA5剤)
図5.輸入株の耐性頻度(CP,TC,KM,AB−PC,NA5剤)
表6.1990年混合感染の内訳
表7.混合感染例の内訳





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