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Vol.13 (1992/4[146])

<外国情報>
H. influenzae感染のサーベイ−英国


 1990年10月〜1991年9月に英国6州から報告されたインフルエンザ菌による侵襲性感染は433例あった。362例(84%)がb型(Hib),54例(13%)が型別不能(NT),3例がf型,1例がe型であった。Hib感染患者の年齢分布は5歳以下が86%を占め,この年齢群での年間発生率は26.4/10万であった。Hib感染による症状は髄膜炎56%,喉頭炎13.5%,菌血症および蜂巣炎各9%,肺炎6%等であった。Hib感染による死亡は13例で,7名が成人,6名が15歳以下であった。Hib分離菌の15%がABPC,1%がCP耐性であった。ABPC・CP耐性は4株にみられた。

 インフルエンザ菌NTによる感染54例中27例は成人,14例は5歳以下で,うち8例は6ヵ月未満の新生児であった。NTによる感染の症状は菌血症52%,肺炎17%,髄膜炎と喉頭炎各7%等であった。NT感染による死亡は13例(死亡率29%)で,2例の新生児突然死(SIDS)が含まれている。54例からの分離株のうちABPC耐性4株,CP耐性1株が検出された。f型菌およびe型菌は髄膜炎患者から分離された。

 Hibワクチンがすべての血清型のインフルエンザ菌感染に有効か否かを知るためにも,今後は,HibとNTの異同について遺伝子レベルでの研究が必要である。本サーベイは1992年も引き続き実施され,Hibワクチンの評価に資することになる。

(CDR,2,RbQ,R13,1992)






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