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Vol.13 (1992/7[149])

<外国情報>
食品由来A型肝炎の集発−米国


 カリフォルニアの1990年のA型肝炎(HA)発生報告は6,408例であった。本報はこのうちの2事例の集発の調査報告である。

 第1事例は7月の教会キャンプ(参加者1,700人)に参加したスタッフ3名が8月末にHAを発症,調査の結果合計8名の感染が確認された。index例は無症状スタッフ(6月に家庭内でHAに暴露,15日後に免疫グロブリン(IG)を受けた)で,抗HA IgM検出で診断された。彼女はキャンプで皿洗いとサラダ作りを手伝った。喫食調査で12日夕食のサラダが関連が高かった。伝播を防ぐため約325人にIGが投与された。

 第2事例は9月にファーストフードレストランの1昼食時従業員が発病4日後まで勤務したことが8日後に確認,報告された時点で,当局は伝播を防ぐため報道を通じその店で上記期間に食事をした者の届出を求め,関係者167名にIGを投与した。調査の結果,この地区内で41名の感染者を認めた(通常月平均4.4例)。患者対照調査で,問題のレストランの昼食回数が夕食よりも関連が高く,これはindex例が2時以降は勤務していないことと一致した。

(Canada DWR,18-9,68,1992)






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