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Vol.13 (1992/11[153])

<国内情報>
1992年7月に横浜市で検出されたインフルエンザB型ウイルス


 横浜市では,1991〜92年冬季のインフルエンザはAソ連型が流行の主流を占め,散発的にA香港型も検出されたが3月上旬に終息した。

 定点ウイルス調査は年間を通して継続的に実施しているが,7月6日に市内南部−栄区定点でB型ウイルスが1株検出された。患者は4歳6ヵ月の女児で38.7℃の発熱と上気道炎の症状が見られた。

 このウイルスの赤血球凝集抑制試験(HI)による抗原性状を表に示した。上段にヒヨコ1日齢赤血球による当所の結果を,下段に国立予防衛生研究所の検査結果を掲載した。

 この株は本市の過去の流行株に対しては交叉がなかったり,あっても低い価を示していた。特に1990年の流行株B/横浜/48/90に対しては交叉が見られなかったが,ワクチン株であるB/バンコク/163/90とは極めて類似していた。

 インフルエンザの流行時期を控えて,どのウイルスが流行するのか懸念されるところである。B型ウイルスの流行も十分考えられるので,今後の推移を見守りたい。



横浜市衛生研究所 小島 基義,野口 有三,梶原 利江,小林 伸好








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