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Vol.13 (1992/11[153])

<外国情報>
髄膜炎菌感染,1991−英国


 1991年に全英からMRL(髄膜炎菌レファレンスセンター)に送付されたN. meningitidisは1,398株で,1990年(1,500株)の7%減であった。臨床症状別の菌の検出率は,髄膜炎から62%,敗血症から26%,両症状を持つ患者から12%であった。患者の約半数は0〜4歳で,1歳以下の患者338名の43%は6ヵ月未満(3%は1ヵ月未満)であった。男女比は15歳以下55:45,15歳以上46:54で,年齢によって異なった。患者発生は冬季に多く,分離菌の40%が1〜3月に検出された。最も多く検出された血清群はB群で69%(959),次いでC群28%(394),その他3%(45)であった。A群は6株検出された。莢膜抗原を欠くために群別不能の5株はいずれも有症患者の鼻咽喉から分離された。1991年に検出されたB群髄膜炎菌は,モノクローナル抗体により8つのserotypeと11のsubtypeに型別された。1991年の検出数は減少したとはいえ1989年より多く,髄膜炎が減少傾向にあると考えるのは早計であろう。1990年の報告数が多かったのはインフルエンザ流行による影響と考えられる。

(CDR,2,RbU,R61,1992)






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