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大まかにみて1991/92のインフルエンザシーズンで最も流行した型はA(H3N2)型であった。しかし,いくつかの国ではA(H1N1)型が優勢であった(ベルギー,日本,ニュージーランド)。前シーズンの主要流行型であったB型は今シーズンは流行終了までに少数例が報告されたにすぎない(日本,パナマ)。A(H3N2)型はまず10月にヨーロッパおよび北米で報告され,11,12月にアジア,アフリカで報告された。12,1月にヨーロッパ,北米でピークとなり,3月には終息した。一方,この頃南半球のニュージーランドで流行が始まっている。A(H3N2)型は,年長者の死亡率を上昇させる要因と考えられたが,多くの国では罹患者は若年者であり,死亡率に与える影響は1989/90のA(H3N2)型の流行時よりはるかに小さい。
(WHO,WER,67,No.50,373,1992)
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