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Vol.14 (1993/5[159])

<外国情報>
モンタニヤード人難民におけるマラリア,1992−米国・北カロライナ


 三日熱マラリアならびに多剤耐性熱帯熱マラリアの激しい流行のあるカンボジア・ベトナム国境近くの辺ぴな森林地区に生活していたモンタニヤード人難民402名(男性74%,20%が10歳以下)は米国への移住前1カ月間をカンボジアのプノンペンで過ごし,その間に種々のルチーン検査が行われた。その後1992年11月,彼らは米国北カロライナ州の3つの地区に分けられ再移住させられたが,その20人に対する検査で35%にマラリア原虫感染を認めたので,既に治療が行われていた者を除く376名についてマラリア検査が行われた。その結果178名(47%)がマラリア原虫に感染しているのがわかった。虫種の内訳は熱帯熱マラリアが最も多く93名(52%),三日熱71名(40%),四日熱5名(3%),不明35名(20%)で,このうち2種以上に感染している者が39名(22%)見られている。これらの多くは無症状感染者であったので,402名すべてをhalofantrineで治療した。

 このような高率感染者の輸入について編集子は1980年代初めにカンボジア,ベトナムで行われたCDC等の報告から,これらの地区でのマラリアの流行は予測できたはずで,アメリカに来る前に居住していたキャンプ地で対応すべきであったとしている。

(CDC,MMWR,42,No.10,180,1993)






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