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Vol.14 (1993/10[164])

<外国情報>
Salmonella Typhimurium DT104の流行−英国


 本年34週までに,908例のネズミチフス菌ファージ型104(Salmonella Typhimurium DT104)がヒトから検出された。報告数の半数以上が7月の検出である。ちなみに本菌の年間検出数は,1991年は544,1992年は808であった。本菌は英国全土で検出され,5歳以下の小児からの報告が多い。当局は感染源の調査を続行中である。

 PHLS中央公衆衛生研究所で調べたところ,流行菌のS.Typhimurium DT104はアンピシリン,クロラムフェニコール,ストレプトマイシン,スルフォンアミド,テトラサイクリンに耐性(R−type ACSSuT)であった。英国では1985年にヒトから,1987年に牛から本R−typeが検出されているが,1992年にはヒトから分離されたS.Typhimurium DT104の67%,1993年には81%がR−Type ACSSuTを持っていた。なお,英国で現在牛から最も多く分離されるのはS.Typhimurium DT104である。また,近年R−type ACSSuTを持った菌が牛,鶏,豚,羊などから検出されている。

(CDSC,CDR,3,No.37,167,1993)






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