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Vol.14 (1993/10[164])

<外国情報>
カナダ・アルバータ州で分離されたポリオ3型野生株の遺伝子解析


 1992年に,ワクチン接種を拒否するオランダの宗教集団で,3型野生株によるポリオの流行が発生した。その集団と交流のある同様の集団がカナダ・アルバータ州にも存在するため,その集団から便材料を採取し検査した。45名の便材料から21株のウイルスが分離され,いずれも血清学的にポリオ3型と判明した (本月報Vol.14,No.7)。 代表的な数株を選び,PCR法により増幅して塩基配列を決定する方法を用いて,オランダで分離された3型野生株NET−P3と比較した。その結果,アルバータ州の株はすべて同一で,NET−P3の5’非コード領域と99%以上,VP1/2A領域と100%のホモロジーを示した。従ってアルバータ州の宗教集団で伝播しているポリオ3型は,オランダで流行を起こした野生株とほぼ同一のものと考えられる。

(Canada CDR,19,No.13,96,1993)






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