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1985年〜1992年に米国での結核(TB)の報告事例数が20%増加した。1985〜1990年にTBが25〜44歳の人で44%,15歳以下の子供で27%増加したが,これはTBが出産年齢の女性の間で問題となっていることによる。妊婦の活動性結核の罹患を確認するために,ニューヨーク市の2つの公立病院の1985〜92年の診察記録が調査された。
この2病院を受診する人は大部分が市内の貧しい人で,TBおよびHIV感染両方の罹患率が高いマイノリティーである。活動性結核は抗酸菌塗抹検査ではなく,結核菌の培養検査で陽性を決定した(喀痰,尿または髄液材料)。16人の妊婦(1病院で12人)が活動性結核と診定された;1985〜90年に2病院で出産した40,388人中5人(出産10万当たり12.4)が,また,1991〜92年に出産した11,595人中11人が(同94.8)がTBと診定された。
16人中5人はTB診断前の出産前治療を受けた;2人はツベルクリン皮膚反応陽性やその他のテストで,3人はTB類似症状で緊急施設に入院後に治療を受けた。残る11人はTB診断前に出産前治療は受けていなかった。
16人中1人は妊娠初期3カ月の間にTBと診定され,7人は続く3カ月,8人はその後3カ月の間にTBと診定された。マントゥーツベルクリン皮膚反応は検査した15人中6人が陽性であった。16人中10人は肺結核,6人はそれ以外の結核(結核性髄膜炎2,縦隔洞,腎臓,腸管,胸膜各1)。
HIV検査を受けた11人中7人はHIV陽性で,16人中7人は薬物使用者(コカインまたはヘロインの最近の使用が証明された)であった。HIV陽性7人中6人は薬物使用者(2人はコカイン,3人は注射薬物,1人は両方)であった。HIV陽性7人中6人,薬物使用者6人中5人はTB診定時に出産前治療を受けていなかった。
これら16人中13人はINH,EMBおよびRIFの治療が功を奏した。中枢神経系結核の2人はPZAの投与を受けた。肺結核(空洞化)の1人はINH,EMB,RIFによる5カ月の治療後,喀痰中の菌陽性のためPZAを追加した。残る10人は最初の治療で無症状になった(8人は再度の菌検査で陰性,2人は生検で菌が培養されなかった)。
(CDC,MMWR,42,No.31,605,1993)
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