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Vol.14 (1993/11[165])

<外国情報>
食品媒介性A型肝炎,1990〜92年−米国・ミズーリ,ウィスコンシン,アラスカ州


 人から人への伝播が,A型肝炎ウイルス(HAV)の主なる感染様式であるが,1983年からのウイルス性肝炎の調査では,食品あるいは水を介した伝播が3〜8%あった。

 1990〜92年に,ミズーリ,ウィスコンシン,アラスカで3件の食品媒介性の集発があった。いずれも料理店あるいはサンドイッチ店のサンドイッチが関与しており,店の従業員およびその顧客に10名から数百名の規模で患者が発生した。従業員である初発患者が扱った食品が汚染され,感染源となったものと考えられた。

 食品媒介性HAの予防対策は,頻繁な手洗いを含めて食品取扱者の衛生状態に注意すること,HAに罹患した料理店従業員を確認すること,HAを迅速に診断することである。食品取扱者がHAに罹患した場合には,同じ店の食品取扱者には全員,顧客に対しても状況に応じて,免疫グロブリンを投与するのが有効である。

(CDC,MMWR,42,No.27,526,1993)






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