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Vol.15 (1994/1[167])

<外国情報>
世界の黄熱病,1991年


 1991年の世界の黄熱病報告数は2,696で,うちアフリカが2,561,南米が135であった。

 アフリカはナイジェリアのみの報告である。死亡率は26%で,発生は5月と10月に多い。患者年齢は0〜5歳が25%,5〜14歳が29%で,男女比はほぼ1:1である。WHOではアフリカの33ヵ国に対して黄熱病のワクチンをEPIに組み込むよう勧告しているが,従っているのは17ヵ国で,平均接種率は11%と低い。

 南米ではボリビアが91例と多い。アフリカとは異なる疫学像を呈し,死亡率は63%,3月に多く発生し,患者年齢は20〜39歳が61%,男女比は10:1である。

 都市型の流行が,アフリカ,南米のジャングルで感染した人から,ネッタイシマカ(Aedes aegypti)を介して起こる可能性は未だ高く,引き続き警戒が必要である。

(WHO,WER,68,29,209,1993)






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