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血清抗体によるHIV-1,HIV-2の鑑別診断にはウエスタン・ブロット等が用いられているが,両型に対して陽性の場合,真の重複感染なのか,抗体の交差反応なのかを鑑別することはしばしば困難である。
コートジボアールで,両型に抗体が陽性である56症例について,抹消血リンパ球を採取してPCRを行ったところ,41%が重複感染,57%がHIV-1単独感染と分類された。1名はPCR陰性であった。HIV-2単独感染はなかった。コートジボアールでなされた別の研究では,62%が重複感染,30%がHIV-1単独感染,8%がHIV-2単独感染であった。
これらの結果は,両型に抗体が陽性である症例の多くがHIV-1,HIV-2に重複感染していることを示している。2つの研究結果の差は,患者のリンパ球から直接PCRを行うか,培養してからPCRを行うかによるものと思われる。
(WHO,WER,69,bU,37,1994)
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