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Vol.15 (1994/5[171])

<外国情報>
Vibrio cholerae O139によるコレラのサーベイランス


 V. cholerae O139による下痢の発生事例および死亡はコレラとしてWHOに届け出ることになっている(WHO,WER,68,20,142,1993)。

 V. cholerae O139による疾病はV. cholerae O1によるコレラと臨床的には区別できない。コレラ常在地で成人のコレラ患者の割合が異常に高い場合には,疫学的にV. cholerae O139が疑われる。これはコレラ流行地で既にV. cholerae O1に対する免疫のある成人でも,V. cholerae O139に対しては感染防御がないことによる。V. cholerae O139の確認は検査室でのみできる。V. cholerae O139はコトリモゾールおよびフラゾリドンに耐性なので,流行株の血清型および抗生物質耐性パターンの定期的な検査が勧められる。コレラが認められた地域の検査室で疑わしい事例のすべてを調べることは必要でもないし,また,できそうにもないので,WHOでは血清型別による届け出は要求しない。しかしながら,この新しい流行株の最初の発生および新しい地域への拡大の情報は重要であり,WHOは国際保健上からその情報を必要としている。

(WHO,WER,69,bV,52,1994)






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