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1993年7月カリフォルニアのメンドチノ地区で,2名の血性下痢および1名の下痢患者からE. coli O157:H7が検出された。いずれも当地区のA小売店で購入した牛挽肉あるいはハンバーグが疑われたため調査したところ,患者の3家族計8人すべてが下痢を発症し,うち1名は血性下痢であったことが判明した。患者はいずれもHUSを併発しなかった。また,A店で購入したハンバーグを作った残りの挽肉からもE. coli O157:H7が検出された。当局での呼びかけに応え,さらに当地区居住の5名が7月中に血性下痢を発症していたことも判明したが,発症から11〜26日を経過していたためいずれからも菌は検出されなかった。当地区の小売店A,BおよびCで取り扱っていた牛挽肉の検査の結果,A店では15中4サンプルから,B店では16中1サンプルからE. coli O157:H7が検出されたが,C店の7サンプルはすべて陰性であった。A店の挽肉から検出された菌および患者からの菌はともにファージ型31で一致した。
(CDC,MMWR,43,12,213,1994)
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