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Vol.15 (1994/6[172])

<外国情報>
Enterobacter cloacae敗血症の院内発生−英国


英国の小児病院で1994年4月14,15,16日の3日間に4人の小児が敗血症に罹患,2名が死亡,1名が重体となった。罹患した4名は悪性疾患による免疫不全で入院したもので,4名の血液からE. cloacaeが検出された。罹患した小児はいずれも同病院薬局で調製した総合栄養剤(TPN:total parenteral nutrition)を投与されていた。調査の結果,院内薬局でTPNに使用したチューブおよび未使用のTPNバッグ4個中3個から,患者からの菌と同一性状をもつE. cloacaeが分離された。調剤の素材からの菌検出は陰性で,調剤過程での汚染が考えられた。E. cloacaeは腸内細菌叢の1菌種であるが,衰弱した患者には日和見感染を起こすことがあるので,院内薬局での調剤には汚染防止に注意しなければならない。

(CDSC,CDR,4,17,77,1994)






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