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わが国における紅斑熱群リケッチア症の最近の発生状況について述べる。
ここに掲げた表は,1984年〜1993年の10年間の紅斑熱群リケッチア症例数を示したものである。この10年間の症例数は121例で,発生県は10県に及んでいる。
この表は,厚生省希少感染症診断技術向上事業による集計に,筆者の1993年の症例調査を加えて作成したものである。1993年の調査は,千葉県衛生研究所,島根県衛生公害研究所,愛媛大学,徳島大学,馬原医院,鹿児島県衛生研究所の協力によった。内訳は,千葉県の2例は天津小湊,兵庫県の2例は淡路島,徳島県の1例は阿南市,高知県の1例は安芸市,鹿児島県の2例は肝属郡,1例は薩摩郡における発生であった。
予研感染症疫学部 坪井 義昌
わが国における紅斑熱群リケッチア症例数 1984〜1993年
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