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Vol.15 (1994/9[175])

<外国情報>
妊娠中のzidovudine治療の胎児への影響


 HIVの治療のため妊娠中にzidovudine(ZDV)の投与を受けた症例198例が,1989年1月〜1993年12月までの間にウェルカム社とCDCが行っているZDV(Antiretroviral)in Pregnancy Registryに報告されている。12月末時点でまだ出産していない30例と,追跡中に脱落した47例を除く121(第1三半期の投薬が54例,うち8例は人工流産,第2三半期が47例,第3三半期が20例)のうち,4例の児に構造的先天異常が発見された。1例(右腎の形成不全)は第1三半期,3例(漏斗胸,心房中隔欠損,胎児アルコール症候群)は第2三半期に投薬されていた。

 第1三半期における奇形発生率2%(1/46)は,一般集団における奇形発生率3%と変わりがなく,奇形に一定のパターンも見られていない。ZDVまたはzalcitabineで治療した妊婦症例の登録は,米国外からは(919)315-8465の電話で受け付けている。半期ごとの報告書も入手可能である。

(CDC,MMWR,43,22,409,1994)






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