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1993年,78ヵ国で総計376,845のコレラ事例及び6,781の死亡例(死亡率1.8%)がWHOに報告され,これは1992年に比べて事例数で18%,死亡率で16%の減少であった。
アメリカ大陸では209,192事例,死亡例2,438で,事例数は前年に比べ41%減少したものの,死亡率は1.5%上昇した。アフリカでは76,713事例,死亡例2,532,それぞれ16%および52%の減少を示した。アジアでは90,862事例および死亡例1,809で,それぞれ5倍,0.5%の上昇であった。ヨーロッパからは73事例が報告されたが,大部分は輸入例で,2名が死亡,事例数で4倍の上昇であった。オーストラリアで5輸入例の報告があった。
1992年に初めて確認されたVibrio cholerae O139(Bengal)は,1993年にはアジアの7ヵ国で分離され,輸入例は5ヵ国で報告された。該菌はアジア地域でコレラの重要な要因となっており,これが第8次コレラパンデミーの始まりになるかもしれないので,広範な疫学調査を続ける必要がある。
(WHO,WER,69,28,205,1994)
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