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Vol.16 (1995/1[179])

<外国情報>
サルモネラパラチフスBの集団発生−フランス


 1993年9月,南西フランスでパラチフスBが多発し,発生原因として同地区に流通している食品の汚染が疑われた。当局の調査で13例の患者が確認され,10月6日にはチーズからパラチフスB菌が検出された。工場では自主的にチーズを廃棄処分し,殺菌乳に切替えたが,汚染チーズの喫食で感染した患者は95名に達した。原因究明の結果,チーズ工場に納入している牧場の1匹のヤギの乳からパラチフスB菌が分離された。レファレンスセンターで検査したが,患者分離株とチーズ分離株の区別はできなかった。最終的に28,860kgのチーズが廃棄され,患者発生は終息した。

 英国では1993年7月以降28名のパラチフスB患者が発生した。うち21名は輸入例で,フランスからの事例はない。

(CDSC,CDR,4,No.35,165,1994)






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