|
1993年6月に南ペンシルバニアで成人呼吸不全症候群で入院した61歳男性が,HPSであったことが最近判明した。ELISAでSin Nombre virus抗原に対する血清抗体が確認された。患者は1993年4月からアパラチア山脈を徒歩旅行していた。5〜6月にかけてはバージニアにおり,排泄物や罠を含め,ネズミに接触する機会があった。本症例では,通常のHPSと異なり,著名な腎機能・肝機能の低下が見られている。
HPSはこれまでに21州から98例報告されており,症例の平均年齢は35.1歳,死亡率は52%,男性が54%である。中部大西洋岸の州からの報告は,本症例が初めてである。
(CDC,MMWR,43,No.47,876,1994)
|