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Vol.16 (1995/2[180])

<外国情報>
ネコひっかき病(CSD)に起因する脳炎,1994−米国・フロリダ


 1994年8月12日と13日,フロリダで3名の子供(5,6,11歳)がCSDによる脳炎(発作,昏睡,呼吸機能低下)で緊急入院した。2名は入院時局所リンパ節腫脹(腋窩,肘間接滑車上部)が,また他の1名は入院中に頚部リンパ節腫脹が認められた。臨床的にも,また検査結果からもウイルス感染(単純ヘルペス,アルボウイルス)による脳炎,代謝不全や毒物摂取が否定された。

 9月5日と27日,9歳男児と3歳女児にCSD脳炎が確認された。この子供達は発作や昏眠の起こる約3週間前にCSDリンパ節腫脹と診定されていた。女児はCSD脳炎発症前アモキシリンおよびST合剤で治療されていたが,これらの2事例ともその臨床経過は最初の3事例と同様であった。

 いずれの子供も野良猫にさわったり,なでたりしていたことがわかったが,ひっかかれたり,咬みつかれたりはされていなかった。

 CDCでの間接蛍光抗体検査の結果,これら5名の患者はCSDの原因であるBartonella henselaeに対する抗体の明らかな上昇が認められた(512〜8,192倍以上)。リンパ節生検の顕微鏡検査でリンパ節腫脹の2人の子供にCSDが認められた。

 入院期間中(11〜17日間),全員が対症療法,抗生物質および抗痙攣剤治療を受け,後遺症なしに回復した。

(CDC,MMWR,43,No.49,909,1994)






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