1993年，10カ国で2,065事例のヒトペスト（死亡例191，致死率9.2％）がWHOに報告された。これは前年（1,758事例，死亡例198，致死率11.3％）および過去10年間（1983〜1992）の平均値（1,212事例，死亡例130，致死率10.8％）を越えた。各国の発生状況は，アフリカ:マダガスカル（147事例，死亡23），ウガンダ（167，18），ザイール（636，89），アメリカ大陸:ペルー（611，31），米国（10，1），アジア:中国（13，1），カザフスタン（3，1），モンゴル（21，7），ミャンマー（87，0），ベトナム（370，20）であった。

　1979〜1993年の間に16,312事例，1,668名の死亡者が21カ国で報告されたが，1991〜1993年にその発生が最も多く，1981年が最低（200事例）であった。ここ15年間では，事例数の55.8％（9,102），死亡例の75％（1,250）はアフリカからの報告である。

（WHO，WER，70，No.7，45，1995）