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Vol.16 (1995/4[182])

<外国情報>
1994年前半の麻疹流行状況−米国


 1994年7月2日(第26週)現在,31州から730例の麻疹患者がCDCに報告されている。1993年同期の報告(18州から167例)に比べ4倍以上の増加である。年齢が判明した725例のうち5歳未満が24%,5〜19歳が51%,20歳以上が26%であった。予防接種歴が判明した274例では,1歳以上で発症14日前までに1回以上の接種を受けていた例が44,宗教上等の理由で接種拒否していた例が166,接種可能であるが未接種だった例が43,接種対象年齢に達していなかった例が21で,81例(30%)は未接種だったが,流行が起こったため発症前14日以内に接種を受けていた。5名以上の集団発生は10州で15件報告され,患者数の82%を占めた。6件は高校・大学,5件は就学前の小児の間で発生,3件はワクチン接種拒否集団で発生した。輸入例が15州から30例報告され,うち1例は約100名の集団発生の発端となった。感染地はアジア,ヨーロッパ,ラテンアメリカ等であった。

 CDCは1993〜94年の7件の集発から分離されたウイルスの遺伝子解析を行った。最近のウイルスは1989〜91年の分離ウイルスとは異なり,ヨーロッパや日本のウイルスと近縁であった。

(CDC,MMWR,43,No.37,673,1994)






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