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米国のB型肝炎(HB)予防対策の1つとして,薬物静注,10代の妊娠,性感染症が高率な地域の若者に対する予防接種があるが,この年齢層は医療機関を受診する回数が少なく,個別接種が難しい。この報告は各地の学校等におけるHB予防接種について述べている。
カリフォルニア:1992年に2中学校(634人),1993年に4中学校(1,481人の7年生,主に11〜13歳)の生徒を対象に無料のHB予防接種を行った。HBを含む感染症と免疫の授業後,予防接種に対する保護者の同意を求めた。接種ごとに景品を配り,3回接種後催しに招待した。1992年は66%,1993年は72%が3回接種完了した。
ルイジアナ:1992年に1中学校の6〜8年生と特別学級の生徒(計654人,10〜16歳)を対象に無料のHB予防接種を行った。HBの危険性,予防接種の必要性を説明後,保護者に同意を求めた。ラジオでの宣伝等を行い,生徒は接種ごとに景品をもらった。65%が3回接種完了した。
オレゴン:1992年初めから,選ばれた医療機関で希望者に無料のHB予防接種を開始した。1994年5月末現在,4,322人が1回以上の接種をうけ,99%は20歳未満(75%は15〜19歳),3回接種完了は78%だった。
(CDC,MMWR,43,No.33,605,1994)
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