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1994年8月,サマーキャンプ参加者の中に血性下痢患者が発生したとの報告があり,アンケート調査を実施し,参加者205名中156名(76%)から回答があった。下痢患者はキャンパー135名中18名(13%),指導員21名中2名(10%)で,うち血性下痢の7名中3名が入院した。HUSは1名にみられた。発病日の分布は7月22日〜8月3日,有症期間は3〜10日(平均6日)であった。9名の患者材料について原因菌の検査が実施され,2名は便培養でE. coli O157:H7陽性,5名はE. coli O157のLPS抗原による血清中のIgM抗体陽性であった。有症者の53%が生の牛挽肉を喫食しており,これが原因食と推察された。キャンプ期間中に消費した牛挽肉6ロット中1ロット,飲料水,プールの水からE. coli O157:H7の検出を試みたが,いずれも陰性であった。
(CDC,MMWR,44,No.22,419,1995)
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