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Vol.16 (1995/9[187])

<外国情報>
麻疹・風疹混合ワクチン(MR)キャンペーン後の風疹サーベイランス−英国


 MMRワクチン導入後の1991年の血清調査で,15〜24歳男性が感受性者層であることが明らかになり,現在,風疹患者の多くはこの群で発生している。1994年11月,5〜16歳児にMRが一斉投与された。

 1994年第44週以来,PHLSは届出患者2,731例中1,107例の唾液中のlgMを検査し,82例(7.4%)が陽性であった。陽性率はキャンペーン後も変わっていない。74例は最近のワクチン接種歴がなく,61例は男,54例は17歳以上,男子大学生の集団発生は2事例あり,16歳以上の女は7例であった。1995年に入ってから5〜16歳は1例のみである。

 1994年第44週〜1995年第16週,CDSCに検査機関から228例の風疹患者が報告された。男189例(うち15歳以上164例),女35例(うち15歳以上32例),性別不明4例であった。大学での集発や確定診断例の大部分は青年男子であるが,風疹ウイルスの循環は感受性のある少数の妊婦にも患者を発生させる。先天性風疹の危険に対しキャンペーンの効果が現れるのは5〜10年後であろう。

(CDSC,CDR,5,No.17,81,1995)






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