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Vol.16 (1995/11[189])

<外国情報>
アメリカ大陸のデング熱


 熱帯アメリカの多くの国では,デング熱が公衆衛生上の問題として浮かび上がってきた。1995年には16カ国でデング出血熱(DHF)が確認された。1995年9月26日までにDHFはドミニカ共和国で31例,エルサルバドルで114例(死亡4),ホンジュラスで15例(死亡3),ニカラグアで338例(死亡2),パナマで2例(死亡1),が報告された。コスタリカ,グアテマラおよび上記の国におけるデング熱は計32,961例,うち500例がDHFである。メキシコではデング熱は2,586例(昨年同期373例),DHFは45例(死亡12)である。ブラジルでは88,039例のデング熱のうち105例がDHF,ベネズエラではデング熱15,252例中2,934例がDHFで14例が死亡。

 最近デング3型がこれらの国々で検出されたが,この型は過去16年間アメリカ大陸では見出だされていない。アメリカ大陸でのデング熱再発とDHFの出現は,大部分がこの地域におけるAedes aegypti絶滅計画の後退による。さらに,他の原因として無秩序な都市化,人口の移動,増加,貧困化等がある。デングはまた,基本的には家庭の衛生の問題でもある。蚊の発生しやすい家の周りの貯蔵水や蚊の幼虫の除去,蚊を家の中へ入れないなど,ほとんどコストのかからない方法でデングをコントロールできる。

(WHO,WER,70,No.39,278,1995)






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