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Vol.16 (1995/12[190])

<外国情報>
ビーフジャーキーに起因したサルモネラ症集団発生,1995−米国・ニューメキシコ州


 ある地方工場で製造したビーフジャーキーに起因したサルモネラ症集団発生がニューメキシコ衛生局によって確認された。

 1995年1月26日,2名の男性が下痢と腹部痙攣で緊急入院した。患者は24日にある地方で製造されたビーフジャーキーを購入,摂食していた。食べ残しおよび1名の患者の糞便培養からSalmonella Montevideoが分離された。

 その後の衛生局の調査から,93名の患者が確認された。これらの患者は1月21日〜2月7日の間に同一メーカーの同じジャーキーを購入,摂食し,1月22日〜2月11日の間に発症した。潜伏期は3日以内で,平均年齢は22歳(2〜65歳),56名は男性。症状は下痢(93%),血性下痢(13%),腹部痙攣(87%),頭痛(74%),発熱(61%),嘔吐(43%),悪寒(40%)。平均発症期間は7日(1〜40日)で,5名が入院した。40名の糞便から3種類のサルモネラ;S. Typhimurium(31名),S. Montevideo(12),S. Kentucky(11)が分離された。12名から2血清型,1名からは3血清型が分離された。5名の患者の食べ残しおよび工場のビーフジャーキー12検体中11から,患者から分離されたのと同じ3種類のサルモネラの1種類以上の血清型が分離された。31名の患者およびビーフジャーキーから分離されたS. Typhimurium菌株はすべて同一非定型的性状を持つ菌株であった。

 2月10日,ビーフジャーキー製造工場は自主的に閉鎖され,2月20日の工場内の20箇所ふきとり検査ではサルモネラは検出されなかった。

(CDC,MMWR,44,No.42,785,1995)






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