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Vol.17 (1996/2[192])

<外国情報>
先天性梅毒サーベイランスシステム,1993−米国・ニュージャージー


 CDCは1988年に先天性梅毒症例の定義から生後1年間の観察義務を除いて,母親が梅毒に罹患していながら妊娠前あるいは妊娠中に適切な治療を受けたと証明できない症例に変更した。1993〜94年にニュージャージー州で,この新基準による報告の精度を評価するためのサーベイランスとそれにかかる人件費を検討した。

 ニュージャージー州はすべての妊婦に梅毒抗体検査(STS)を義務づけ,陽性ならばその新生児のSTSを実施している。すべての陽性例は州衛生局に報告され,母親の治療歴等が調査される。93年の報告例を再検討した結果,STS陽性であった新生児497例のうち,266例(53%)は母親が適切な治療を受けており,未感染と判定された(検出された抗体は母親からの移行抗体)。143例(29%)は感染が推定された。初め未感染と判定された10例(2%)は感染が推定されると再判定された。78例(16%)は調査中でった。サーベイランスの費用はSTS陽性新生児1人当たり183ドルで,年間9万ドルと推定された。

(CDC,MMWR,44,No.11,225,1995)






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