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C型肝炎ウイルス(HCV)には,地理的分布やインターフェロン治療への反応性,臨床上の経過において異なる数種類の遺伝子型が存在することが明らかになっている。モントリオールで1991〜94年に,HCV血症の肝疾患患者132名と,供血者132名について,血清中のHCV RNAを検出し,シークエンスにより遺伝子型を調べた。遺伝子型1,2,3型が患者ではそれぞれ66,12,9.8%,供血者では58,19,14%を占めた。患者と供血者の間で遺伝子型の分布に有意差はみられなかった。4型が検出された12名中11名は4型が多いアフリカや中東からの移民であった。一方,旅行歴のない13名から南アフリカに多い5型が検出され,うち6名は血液製剤投与を受けていた。
(Canada CDR,Vol.21-14,129,1995)
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