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CDCによると,1989〜1993年の間にCDCの院内感染サーベイランスシステムに報告された腸球菌のうちのバンコマイシン耐性菌の分離頻度は0.3%から7.9%に急増してきている。コネチカット州においては,1994年から臨床細菌検査室から州衛生局への報告を義務づけている(アメリカでは最初の例)が,報告されたバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の分離頻度は5%であった。この報告の評価のため,細菌検査室に対して行われたアンケートの集計の結果,実際に分離されたVREのうち56%しか報告されておらず,また,腸球菌の種の同定まで行っているのは52%の施設に留まった。感受性測定法も,腸球菌のバンコマイシン感受性測定には問題があるとされている方法(Vitek,Microscan)を用いている施設が33%にも達していた。報告の意義を各施設に認識させること,およびその測定法の標準化,さらに情報の質の定期的評価が重要である。
(CDC,MMWR,45,No.14,289,1996)
編集委員会註:VREによる院内感染はアメリカにおいて最重要視されている問題の一つである。本邦では中等度耐性のVREの報告がみられるのみで,VanAによると考えられる高度耐性菌の報告はみられていないが,早晩問題となるであろう。
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