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Vol.1 (1980/7[005])

<外国情報>
スウェーデンVasterasにおける在郷軍人病(レジオネラ症)の発生


〔要旨〕 昨年8月から9月にかけて,スウェーデンVasterasにおいて在郷軍人病の集団発生があり,米国以外で記録された最大規模のものとなった。

 この期間,人口10万のこの都市における66人の居住者と1人の訪問者が高熱を伴なう肺炎にかかり,血清学的に在郷軍人病であることが実証された。多くの患者は頭痛,腹部症状,そして意識障害があり,1名は腎機能障害で死亡した。間接免疫蛍光法による抗体検査,バイオプシイによる切除肺からの菌分離によって,L.pneumophila serogroup 1による感染であることがわかった。(GLCによる菌体脂肪酸検査も実施)

 しかし,この集発における菌分散のみなもとと拡散様態についてははっきりせず,ただ大部分の患者は発病の2〜10日前に屋内ショッピングセンターをおとずれていることと,患者の2名はそこの店員である事実が知られている。しかし,このショッピングセンターは大変人の出入りが多く,健康居住者よりなる対象者群がここをおとずれている頻度などもしらべていないので,このショッピングセンターがただちに感染のおこった環境とするわけにはゆかない。建物の屋根の濃縮水からL.pneumophila serogroup 1が分離されたが,こうしたことはよくあることで,これもきめ手とするわけにはゆかない。

(CDC,MMWR,29,206,1980)






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